えめそう

3社目の転職に35歳で踏み切った人間が日々思うことをつらつらと。

男の条件(書籍)

先日からこんな本を読んでいました。ハードカバーでそこそこ鞄の空きを圧迫するのでしばらく放置気味になっておりました。

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さて、僕のようにお客様に直に接する人間はある程度の人間性を見られるわけです。キャラクターを演じるのも疲れるので、ありたい姿と失礼に当たらないうまい落とし所を見つけるのにどうしたものかなー、と思い購入しました。小池一夫氏の劇画が好きなこともあり格好良い男であるためそれなりに影響を受けていたような気がします。もう少しわかりやすく理解できるのでは、などという期待もありました。思えば小学生くらいの頃からマンガに影響を受け生きてきたような気がします。さて、書籍の内容で良かったなという言葉を抜きつつ思いを加えておきます。

 

少々のゆとりを持つ

正論ばかり振りかざすリーダーの話でした。僕ももう少し若い頃は正論は「正しいことを言っているのだからそれに反していることは間違っている、そうあるべき」というある意味人に強制を強いるようなものでした。ただしこの「正しさ」は文化や地域、職場などによっても変わるでしょう。加えて様々な矛盾を社会の中では抱えているわけであり万人が納得する答えはありません。特に正論(会社にとって正しくとも)で抑えつけるとそれ以上の力で反発される経験をされた方も多くいるのでは無いでしょうか。少しの余裕をもって落とし所を考えつつある程度納得が行くところまで落としどころをつけられれば良いかな、程度に構えておくとこちらも疲れないかな?と思いました。

 

男の本当の格は「腹と器」が基準

追い詰められたときでも同様せずに冷静に動けるためにはどうしたら良いだろうか。自分の実力をつけるためには格上にぶつかり、負ける。足りないところを補う。そうして経験を詰むことが大事だそうだ。ストレスマネジメントについて聞かれた時、僕は深呼吸して一回落ち着くようにすると答えた。何か予想外のことが起こってもなるようにしかならない。所詮なるようにしかならない。緊張したり失敗を恐れるのはできない自分が認められない傲慢なんだろうと思う。失敗して損害が出ても所詮クビになるのが精々。命までとられはしないだろう、失敗から学んだことを次に活かせば良い、程度に考えておくと落ち着きがでるのでは無いだろうか。独身であるがゆえの身軽さ、メリットとも言えるだろうと前向きに解釈しておくことにします。

 

「いつか」が来る可能性は低い

いつか何かをやりたい、という考えは甘い。自分のやりたいことがわかっていない。またはいつか何かをやるということの裏側には「今が不満」という要素が入っているから。「いま」からできることに全力で取り組む必要がある。やりがいがあるから頑張れるのでは無く、頑張った先にやりがいはでてくる。

 

できる男は人のせいにしない

他人のせい、世の中のせいにしても上手く行かない。受け入れ、次に何ができるか考え悩み続けていきたい。「起きたことを自分の責任と捉えることができるか」という言葉が次の章に続いたがそういうことなのだろう。人間関係も自分の進むべき道も、これから自分が起こしていく行動も結局はすべて自分が選んだこと。人のせいにはできない。

 

人間の中で行動を決める一番大きいもの、感情だ

人は建前でなく本音の部分で動く。人間の感情パターンは昔から大して変わっていないのだという。聖書や孔子論語が今も読まれていることから来るのだとか。「不易流行」という言葉があり「いつまでも変化しない本質的なものを忘れない中にも、新しく変化を重ねているものをも取り入れていくこと。( 三省堂 新明解四字熟語辞典)」とのこと。世の中は変わっていくが、人間の感情は変わらない、歴史を学ぶことで人の感情・真理といった部分の本質を知ることができるそうだ。なぜ三国志で武将は裏切りを繰り返したのか、中華を統一した普の国はなぜ滅びたのか。マンガでも良いのでそういう部分を考えながら読むと面白いかもしれない。

 

人の話を真剣に聞ける男は成功する

聞き方の重要性は他の本でも語られていた。口は災いのもと。営業の先輩にしてもそうだ、同僚に対してもお客様に対しても「ああ、聞いているんだな」と思わせる様子が見て取れる。これは本書からの抜粋だが、覚えておいて損は無さそうな言葉だ。「人は自分を笑わせるより、自分の話を聞いて一緒に笑ってくれる人を好きになり、そしてその人の元に帰る」

 

行動に一貫性のない男は嫌われる

これは言わずもがな。周りの人に対してはフレンドリー、飲食店などの店員に対しては横柄、こんな人間とは付き合いたくない。

 

ブランドに頼るより実力を磨いて自身がブランドになる生き方

これは格好良い、僕は正にこういうところを目指している。「○○さんが居るxx会社」となったらそれはもう会社では無く「人間としての僕」を見てもらえているからだ。ここまで来ればどこで働いていようが生きていけるだろう。

 

口が軽い男だけには絶対になるな

「口の堅さ」をどう身につけるか。「自分の中の話の墓場」に埋める。悪口ばかり言う男は男同士の信頼を失う。そういう人間は別の所で悪口を言われているものらしい。トラブルメイカーにならないための手段でもある。トラブルに巻き込まれる人間関係を作っているのは他でもない自分自身だから、とこの章は締められている。

 

やはり一本筋の通った人間でありたい。
信念を持ち、仲間を守り、権力に屈しない。そして土壇場で逃げない。逃げないと決めた瞬間に道は拓ける。

 

どうせだったらダサい男よりも格好良い男でありたい。改めてそう思った夜。